10月になり、電車での移動時間によしもとばななさんの「王国」を読んでいます。
6年くらい前に読み、そのときの状況にシンクロしていたのを思い出しました。
あれから6年経ったのだなと、少し物思いにふける夜を過ごしていました。
昨日から雨が続き、ちょっと頭痛がしました。
朝起きても雨は続き、
クリニックでのヨガに出かけました。
ヨガの間、雨の音、風の音が響きましたが、
終わるころには目を閉じても明るい光を感じました。
電車での移動中、また本を読みながら首の後ろに久しぶりの太陽を感じ、
ホッとしました。
この温かさに、私は何度も寄り添ってもらってきたことを思い出しました。
屋久島に行ったときに、
ギャラリーの扉を開けると木の香りがして、
はじめてだけれども何だか懐かしい感じがしました。
2階に上がる階段を登ると、1匹の猫が写真の前で
本当に心地良さそうに眠っていました。
まるで写真を守っているようで、屋久島の温かさをここでも感じました。
私も一緒になって、そばで眠りたい気分でした。
しばらくすると、私の気配に気づいた猫は、焦ることもなく、
いつもそうしているように、
当たり前のように、私の膝に乗ってスヤスヤと夢の続きをみるように
眠りにつきました。
その温かさと重さを感じながら、ここに来てよかったなと思う時間を過ごしました。
きっと、この猫は、
素敵な人たちに囲まれて暮らしているんだろうなというのを感じました。
優しくて、穏やかで、素直で。
連日の仕事で、今日が何曜日かを忘れていました。
でも今日の夕方の澄んだ空をみながら、
曜日を忘れたっていいし、
昨日何を食べたか思い出せなくてもいい気がしました。
私の心には、
あの猫の温かさと重さと、
朝の三日月と、
坂の上から見えた海と、
山から上る雲が、
ちゃんとあります。
もう、モノはそんなにいらないから、
心に中にそういう光景を入れていきたいと思っています。
今日も精一杯生きようと思える、私の力の源がそれだからです。
ありがとう。
今日も素敵な夕方を過ごせました。