luna creciente とは


2014-09-05

9がつ



日に日に夜になるのが早くなってきました。
秋から冬へ。

夕方の何とも言えない空の色が好きです。
夜になる前の、深い青の時間。
町も人もその青に染まる、その時間。

引っ越しすることが正式に決まり、
心の中で次に住む場所を決めながら、
そんな空を眺めていました。

なんで自分はこの色が好きなのだろうと
ボーッと考えていたら、ふと浮かんできたこと。
私が産まれたのは、夕方の5時だと母から聞きました。
ちょうど夏至ごろなので、陽は長かっただろうと思います。
このくらいの色になる頃には、産声をあげてから2時間くらい。
なんとなく、私は自分が産まれてきたのだとわかったころではないかなと思います。
空をみてはいないだろうけれど、感じていたのだろうと。

記憶がどんどん重なって、いつしかそのことも忘れていましたが、
心の奥に眠っていた記憶が蘇ることがあります。
この空の色も、なんとなくそんな気がしています。


先日、ずっと観たかった河瀬監督の「2つ目の窓」を観てきました。
本当に大切なことは何かということを、感じる時間でした。

歪みはいつか別のカタチで目の前に現れます。
この大自然とともに真っすぐ生きる人たちの姿をみて、
自分の歪みを真剣に見つめるきっかけになりました。
もう、自分に嘘はつかずにいこう。
そんな気持ちで劇場を出ました。

自分の内にあるものは、自分の外にあるものとつながっています。
外を変えるのではなくて、自分の内を変えていく。

これから、大自然に戻る旅に行ってきます。